紫陽花の花が咲き誇る季節。
あなたが産まれた。
心から思った。
「私を母にしてくれて、そして、元気に産まれてきてくれて本当にありがとう。」
初めての育児。
2、3時間に一回は泣くあなた。
私は母になれたから、苦ではなかった。
寧ろとても幸せだ。
奮闘しながらも、精一杯だった私。
それから少しあなたは成長した。
ご飯も食べれるものが、沢山増えてきた。
とても、幸せな日々。
あなたは一歳になった。
今日はあなたの誕生日。
ケーキを焼いた。
あなたの為にだからこそ、苦手だったご飯、お菓子作りを頑張れた。
そしてまた少し時がたち、反抗期がきた。
幸せだけだった日々。
その真逆に、イライラしている自分に気が付かなかった。
今思うと限界だったのだと思う。
ごめんなさい。
どれだけ後悔しても、しきれないことをしてしまった。
私は母にはなれなかった。
寧ろ、子どもが子どもを産んだようなものだった。
あなたは言う。
「いやだ、いや!」
私は言う。
「どうして…?!なんでいうこと聞いてくれないの?!」
私はあなたの為に、あなただけの為にこの身を削って尽くしてきたのに…。
愛情を注ぎ続けてきたのに…。
黒い靄の中に心が包まれていく感覚だった。
毎日の日課の、お風呂の時間。
嫌がるあなた。
無理矢理お風呂に入れた私。
今思えば、その時にはすでに、おかしかったのね。
気が付くとあなたはお風呂に浮かんでいた。
ハッとしてあなたを湯船から抱き上げる。
動悸がとまらない、震えながらあなたに声をかける私。
ピクリともうごかないあなた。
そこからも、記憶がない。
これが私が犯した過ちであり、懺悔。
聞いてくれてどうもありがとう。
もう言い残すことはないわ。
私もあなたを追い逝きます。
また楽しい夢をみましょう?
2人仲良く永遠に。
スポンサーサイト
コメントの投稿
| ホーム |