君が泣くと僕は胸が締め付けられる。
君の言葉一つで、一喜一憂している僕。
僕は気づいてしまったんだ。
彼女を大好きだということに。
だから。
「僕はずっと夢ちゃんが好きでした!付き合ってください…!」
彼女は言う。
「ありがとう、嬉しいです。これからデートも沢山しようね?ぁ、浮気なんてしたら絶対に許さないんだからね(笑)」
幸せの絶頂にいた僕たち。
今日が二人の記念日。
何かが、変わろうとしてる運命。
これから本当に楽しみだ…。
と思っていた。
そんな中、君が事故にあったとの連絡。
僕は急いで病院へと向かう。
息を切らして病室のドアを開ける。
ベッドに横たわる君。
「夢ちゃん?」
彼女の名を呼ぶ。
彼女の周りにいた家族がこちらに気が付く。
「ルイくん、来てくれたんだね。ありがとう…」
「あの…!!夢ちゃんは…寝ているだけですよね…?」
彼女のお父さんが言う。
「ルイくん…夢は…今、息を引き取ったばかりだよ…」
悔しそうに泣いている夢ちゃんのお父さん、嗚咽交じりに夢ちゃんの名前を呼ぶお母さん。
「嘘だ…!!昨日僕は君に好きだと伝えたばかりで、こらからが楽しみだね。ってそう笑いあったじゃないか…!!」
取り乱す僕を彼女のお父さんは無言で肩に手を置いてくれた。
目の前が真っ暗になる。
気が付くと僕は家に居た。
どうやって帰ってきたか解らない。
君のいない世界で僕はもう生きてはいけない。
絶望。
その言葉がぴったりだ。
ベランダにでて柵に足をかける。
このまま飛び降りて、そしたらきっと夢ちゃんと会えるだろうか…?
ふわりと柔らかい風が吹いた。
僕の頬をなでた。
涙が溢れた。
ルイくん ダメだよ、私の分まで生きていて欲しい。
そう聞こえた気がして。
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そして幾月か季節がながれ。
君のお墓に花を添える。
「夢ちゃん今日僕はね…」
僕は日々の楽しかったこと、悔しかったこと、面白かったことなど色々な話した。
ありがとう。君を好きになれて僕は短い時間だったけど幸せでした。
今度会う時までにもっと色々な話を持ってくるからね。
それじゃあ、また。