いつもの日常。
転校生としてやって来た君をみて、僕は心がワクワクした。
授業も頭に入らず、君を目で追いかける。
君はすぐに人気者になった。
僕は根暗で、勇気がなく、君を見ていることしかできない。
とある日の事、その日は雨だった。
傘を忘れていた僕は、どうしようかと思い悩んでいた。
「そこの君!」
背後から突然の声にびっくりした。
そこに居たのは憧れの彼女。
「これ、使って?」
そう言って彼女は僕に傘を差しだした。
「君はどうするの?」
戸惑いながらそう聞くと。
「私は折り畳み傘があるから」と笑顔で。
「また明日ね!」
と、行ってしまった。
僕は確信した。
僕は君が本当に大好きだと。
これが恋の始まり。
もう、手をどれだけ伸ばしても、縮まらない君との距離。
今更辛いなんて、言えない。
自らが下した決断だから。
だけど…僕には君が必要なんだよ。
「君が悪いんだからね…?」
誰に届くかもしれない言葉を呟き、君を刺殺した。
ある雨の日、僕は雨に濡れながら。
ぐちゃぐちゃな気持ちを抱えて。
こんな土砂降りの中で。
我慢すれば、いつかは晴れる日がくるのだろうか?
そして、虹は掛かるのだろうか?
僕はそうなりたい。
この心はなんて表せればいいのだろうか?
「愛してる。」
雨が止まない天気の中、ぽつりと声に出してみる。
雨音で消されようとも、僕は君を心から愛している。
できることなら、君と同じ気持ちなら。
君はどう思っているか、わからないけれど…。
僕にとって、君と過ごす時間はとても、穏やかで優しい時間だ。
人生は後悔することばかりだって、ずっと思っていた自分が居て。
それを未来へと向かおうと思わせてくれた、僕の大切な人。
過去は変えることが出来ないけど、傍に居て、沢山のことを共有したい。
願わくば、これからも一緒に居たい。
僕は君のことを愛している。