あなたと離れて暮らすうちに薄れてゆくあなたとの思い出。
でも忘れられないことが一つだけある。
それはあなたがこの世に生を受けたこと。
私をあなたの母にしてくれたこと。
とても暖かく、優しい思い出。
あなたにとっては要らないものだとしても。
私にとってあなたは宝物。
短い時間だったけど、母はとても幸せでした。
もう会うことはないでしょう。
ただ一つ願いが叶うなら。 一度だけ、もう一度だけ。
あなたを抱きしめたい。
そう思いながら私は覚めることのない永遠の眠りについた。
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夕立が降り始めた。
運のいいことに夕立はすぐに止んだ。
紫陽花が綺麗に咲き誇っていて、雨上がりでどれもキラキラしている。
その中でひと際目立つ光が一つ。
僕の目は君に釘付けになる。
僕には気が付いていない。
心臓の音が大きくなる。
もうじき夏が来る。
暑い暑い夏が来る。
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